足の真ん中あたりと、土の間に。
小さな小さな空洞をうみだしている。
その小さな空洞を生み出すため、
人の足の裏には、少しの弧が描かれている。
描かれた弧は、大地とくっつくところ、
それと、大地と離れろところを作り成す。
その離れるところ。
「土踏まず」
と、言われるところ。
この空洞はとても大切で。
これがあるから、私達は立ち、歩き...
力強く、優しく...と。
自在に踊ることができる。
これがあるから、右へ左へ。
後ろへ前へ。
ゆらゆらと、ゆれることができる。
これがあるから、足を大地にくっつけたまま、
体をひねったり回ったりすることもできる。
大切な、この空洞は。
大地と人のリズムが交じり合うところ。
足の裏を、ゆるめてごらん。
ほわっと、緩んだイメージを持って。
そう。想像するだけでいいから。
そしたら、空洞をしっかり意識してみて。
もし、そこがとても静かなら。
大地の鼓動が伝わってくる。
声を出してみて。
君の周りの広大な空間に向かって。
「Ho ei ya ho〜」と、唄ってみる。
ほら。
空気がゆらいだ。
声の波を受けて、共鳴した。
そして、その波がまた次の波を呼び...
あぁ、もうあんなに遠くまで波は広がっていった。
小さな声で、少しささやいただけなのに。
なぜ、そんな風に波の行方が見渡せるのか。
それは...
ここが静かだからさ。
大地の鼓動も。
君の声も。
遮るものは何もないほどに。
ここは静かだから。
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